第五期歌舞伎座の設計を事例に、建築が都市の共有価値として受け入れられるまでのプロセスを解き明かす研究。事業者・役者・ファン・行政・地域など、立場の異なる人びとの「何を残したいか」が、どのように一つの意匠へ収束したのかを、10年以上その設計に携わった当事者の視点から分析する。批評的当事者の立場から、文献・図面・インタビューを組み合わせて、物理的な保存が難しい状況で価値が継承されていくプロセスを明らかにする。
重要伝統的建造物群保存地区・城東(津山市)に向けた提言。観光に特化した倉敷や、厳格に保存する妻籠とは異なる、いまも人が暮らし続ける「居住継承型」の保存を掲げ、保存=過去形から継承=現在進行形へと考え方を改める。住環境のアップデート、良質な異物による活性化、暮らしの可視化、人間中心の交通、空地を起点にした都市構造の拡張の5つのアクションプランと、津山市・民間・住民によるコンソーシアムの設立を示した。
詳細を見る →輪島塗の生産基盤の再建に向け、工房空間を建築の視点から調べた調査。(金沢大学・神奈川大学・岡山大学合同調査)輪島塗復興協議会の依頼で木地5・きゅう漆7・加飾6の計18工房を実測・70名以上の職人にヒアリングし、工程別の住居との関係を整理した。調査結果と復興計画は、輪島塗復興協議会が2026年2月28日に公開している。
報告を見る(輪島塗復興協議会) →