箕作阮甫旧宅や津山洋学資料館の向かい、出雲往来の面影を残す城東地区の中心に建つ。長年、酒屋と民家に分かれていた建物を、もとの一棟の姿に修景し、宿泊施設と住居が共存する複合建築として再生した。
来訪者と地域の暮らしが一つ屋根の下で交わることで、景観を直すだけでなく、街の営みを引き継いでいく場をつくることを目指した。
夜の光は、江戸の時間を手がかりに、均質な明るさではなく陰翳を活かして計画した。取り戻した一続きの格子や軒下からこぼれる光が、夕暮れから夜ふけへと移ろう自然の時間に寄り添い、夜の街道に江戸の情緒を灯す。